イベント概要
日時 November 09, 2022

InfoLinkが最新の「2023 Q1 世界の電池セルサプライチェーンと発展動向リポート」をリリース。同リポートでは、リチウムイオン電池サプライチェーン(供給網)の現状と今後の動向を分析しています。2022年は世界の経済環境の不安定さに拍車がかかり、多くの業界が打撃を受けました。リチウムイオン電池は、急速に成長する市場の需要や原材料不足、金属材料の価格上昇、さらには新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)によるサプライチェーン危機で、電池価格が低下していくと予想されていたトレンドに変化が出ています。電池セルの製造に必要な銅、アルミニウム、リチウム、ニッケル、コバルト、マンガンといった金属材料は、「グリーンインフレーション」という課題にも直面。2022年のリチウムイオン電池価格は逆に上昇しています。技術の進展に伴って変遷を続ける電池材料にも、潜在的な供給問題という課題があります。

三元系/リン酸鉄リチウムイオン電池価格動向


リチウムイオン電池サプライチェーンの現地化

InfoLinkの袁芳偉シニアアナリストによると、電池価格は既に短期的な高水準に達しており、原材料サプライチェーンは2022年下半期、タイトな状態に緩和の兆しがみられます。このため、リチウムイオン電池の世界需給は遅くとも2023年第2四半期にバランスが取れると予想されます。欧州のロシア産エネルギー依存から脱却するための計画「リパワーEU」や米国のインフレ抑制法(IRA)の施行に伴い、電池セルのサプライチェーンは現地化が進むことが明確です。欧州連合(EU)が2035年にガソリン車の販売禁止を目指していることやエネルギー危機が、膨大なエネルギー貯蔵の需要をもたらしました。ポーランドやハンガリーで韓国の電池セルメーカーが既に工場を建設しているほか、中国や欧州が現地で支援する企業も今年、相次いで工場を建設しています。米バイデン政権が「インフレ抑制法」を打ち出したことに伴う、米国現地で製造された電池セルや組み立てられた電気自動車(EV)に対する補助、また、スタンドアローン型エネルギー貯蔵に対する投資税額控除(ITC)を背景に、電池セルや自動車メーカーによる工場設置が進むと見込まれます。

川上材料の供給問題解消のため、電池セルメーカーは垂直統合を加速させています。業界トップ企業は川上材料分野への積極投資を行っているほか、川下の自動車メーカーやエネルギー貯蔵事業者と協力し、電池セルリサイクルの閉ループ生産体制を構築。こうしたことが業界への参入障壁を大幅に高めています。このため、InfoLinkは、将来的に電池セルの有効生産能力は現在のTier1、Tier2企業が中心になると予測しています。
 

リン酸鉄リチウムの動向

正極材については、リン酸鉄リチウムと三元系のリチウムイオン電池が注目されてきました。中国では2021年、リン酸鉄リチウムの市場シェアが三元系を上回って主流になりました。2022-2023年にリン酸鉄リチウム材に関する特許が切れることから、中国以外の地域でもリン酸鉄リチウム材の使用割合が高まると見込まれます。しかし、長期的には三元系とリン酸鉄リチウムのコスト差が縮小すること、三元系のリサイクル価格を加味すると、リン酸鉄リチウムは短期的には有利ですが、長期的には不利と予想されます。

「22023 Q1 世界の電池セルサプライチェーンと発展動向リポート」ではリチウムイオン電池のサプライチェーンを分析し、短、中、長期のトレンドと関連企業や市場の情報を提供します。内容は以下の通りです。

  1. 世界のリチウムイオン電池市場概要
  2. リチウムイオン電池市場需給分析
  3. リチウムイオン電池川上材料分析
  4. 価格予測
  5. リチウムイオン電池産業チェーン主要企業の分析
  6. 電気化学電池の技術トレンド分析


「2023 Q1 世界の電池セルサプライチェーンと発展動向リポート」のサンプル
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